“La Coupole”の朝食
パリといえば、カフェで過ごす優雅な朝を思い浮かべる人も多い。
私も、もれなくそのひとり。
新婚旅行のときも毎朝、老舗のカフェを探しては通っていた。
限られた日程のなかで、どこを選び、どこを諦めるか。
そのとき泣く泣く見送ったのが、“La Coupole”。
前の投稿で語ったお散歩のはじまりは、その”La Coupole”から。

1927年創業。
ピカソ、ヘミングウェイ、サルトルたちが通ったという老舗のカフェ。
広々とした店内では、大理石やガラスがライトの光をやわらかく受けて、ふわりと揺れている。

何十本も立ち並ぶ柱にはそれぞれ絵画が描かれていて、それだけでもう、いかにもパリらしい。
席のすぐそばにあった柱の絵が、私のお気に入り。

地下にはダンスホールがあり、今でも年に何度かキャバレーやショー形式のパーティーが催されているのだとか。
滞在中に、いつか覗いてみたい。

気になる朝食は、セットが3種類。まるで“松竹梅”のような構成。
それとは別に、バゲットやクロワッサン、オムレツなどを単品で頼むこともできる。

私たちは、「竹」にあたるセット “petit-déjeuner PARISIEN” に、
バゲット、クロワッサン、カフェ・クレームを単品で追加。
セットの内容は:
・グレープフルーツジュースまたはオレンジジュース
・エスプレッソ、紅茶、またはホットチョコレート
・クロワッサンまたはパン・オ・ショコラ
ちなみにバゲットには、バターと、ストロベリー・アプリコットの2種類のジャムが添えられていた。
長さはバゲットの半分ほど。今回の中ではいちばん満足度が高くて、私はこれがいちばん美味しかった。

笑顔のムッシュが、とても粋なサーブをしてくれた。
接客はていねいでありながら、テンポもよく、店内には静かでゆったりとした空気が流れている。
隣の席の老夫婦は、新聞を読みながら、時折おしゃべりを交わしていた。歳を重ねても、あんなふうに穏やかな朝を共にできるのって、すてきだなと思う。
それにしても、どうしてパリのカフェの朝食は、こんなにも特別に感じるのだろう・・・
ただの朝が、有意義な時間に変わっていく。まるで、朝だけの魔法みたいな空間だ。
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